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自分らしさの正体?BASIC-Phという生きる力6つのチャンネル その1

 

誰もが持っている6つの生きる力チャンネル


「最新パソコンをなくしてしまった」事件。


 都内で開催された日本機能医療学会(旧Tomabechi Medical Coaching学会)での発表を終えた私が、発表仲間と打ち上げをして電車を乗り継いで帰宅に向かっていた時のことでした。乗り換えを繰り返し、ふとした時にノートパソコンの入ったカバンが手元にないことに気づきました。



 慌てて、複数の乗り換えた駅のプラットフォームや駅員さんに尋ねたり探しましたが、出てくることはなく、一番近い交番に届けを出して、帰宅したのでした。翌日以降も警察からの連絡はなく、数日が経ち、もう出てこないと思われました。



 私は、その事実を受け入れようとして、「こんな時にパソコンをなくすなんて何か意味があるのだろう」と、自分に言い聞かせようとしながら、落ち込んだ気持ちを切り替えるために、ふだん久しく観ていなかった映画でも観ようと映画館に足を運びました。



 一方で、奥さんは「他に乗った電車はないの?」と改めて尋ねてきました。「いや、全部あたったと思うよ。・・・二駅だけ短く乗った線はあるけど」と私がつぶやくと、「それは何線?何駅?」。「北千住かな」・・・すかさず奥さんが電話をかけました。「東京スカイツリー線の終点の浅草駅で保管されているって。駅員さんが見つけて届けていたみたい。」

 


 かくしてパソコンは無事に見つかったのでした。



 さて、このエピソードでは私と奥さんの間では何が起きていたのでしょうか。


 単純に言えば、パソコンが見つからずあきらめてしまった私と、あきらめないで探し当てた奥さんということになりますが、人が危機状態に陥ったときに発揮する力の違いについての例として挙げました。この後にヒントとなる心理学モデルを紹介いたします。



 これは、必ずしも問題を解決できるかどうかということではなく、その人その人にとっての対処する力の現れ方のバリエーションが重要なところになります。



 人間のストレスへの適応を説明するものとして、BASIC-Phというモデルがあります。これはイスラエルのムーリ・ラハド博士が開発し、提唱している多次元的対処モデルです。



 基本的な前提は、どんな人でも潜在的には6種類全ての対処様式(チャンネル)を持っています。同時に、ストレスに対応する際によく好んで使うチャンネルが、人によって組み合わせが違うと言われています。



   対処チャンネル         代表的な例

B(Belief)・・・・・信念。信条や価値観、儀式・儀礼、信仰やスピリチュアリティなど

A(Affect)・・・・・感情。喜怒哀楽など気持ちの表現。歌う、など。

S(Social)・・・・・社会。人や組織、コミュニティとのつながり(SNSを含む)など。

I(Imagination)・・想像。直観、ドラマや映画、芸術、ユーモア、別の視点、など。

C(Cognitive)・・・認知。知識や情報、問題解決、戦略、思考など。

Ph(Phisiology)・・身体。活動や運動、食べる、飲む、リラックス、瞑想など。



 さて、先ほどの「パソコンをなくしてしまった事件」を振り返ってみましょう。


 私と妻の間では、どんな対処(コーピング)チャンネルが使われていたでしょうか。


 「こんな時にパソコンをなくすなんて何か意味があるんだろう」、と諦めるために意味づけをしたというのは、「信念」のチャンネルです。続いて、気持ちを落ち着かせようと映画を観ることを選んだのは、「想像」のチャンネルとなります。事件直後に困り果て妻に相談したのは「社会」のチャンネルです。



 一方で、私が乗り換えで移動した駅付近をネットで調べて治安状況を確認したり、まだ探す手がかりがあるのではないかと、私が乗った電車や路線をさらに調べ、確認の連絡を取り、見事パソコンの行方を突きとめたのは、「認知」「身体」(行動)のチャンネルです。またある瞬間に「必ず見つかる」と閃いたと述懐しているのは直観、「想像」のチャンネルの機能。ちなみに、実はなくしたパソコンは、妻から借りていたものでしたので、妻としては「私のパソコンなんだから、冗談じゃない」「意味があるとか諦められても困る」という強い「感情」のチャンネルも発揮されていたと言えます(苦笑)。


 うっかりは日々絶えないですが、その節は本当に申し訳ないことをしたと猛省しています。


 このように、同じ危機やストレスを経験しても、好んで使う対処のチャンネルに違いが現れることを踏まえると、実はこのチャンネルのバラエティそのものが、人の個性であり「自分らしさ」と呼べるのではないかと私は考えるようになりました。

 


 あなたは、6つのうちどんな対処チャンネルに馴染みがあるでしょうか。意識しているものもあれば、気づかずによく使っているチャンネルがあるかもしれません。



 心理カウンセリングにおいて、よく主治医や周囲から「趣味をもちなさい」「運動でもしたら?」と言われて困っているクライアントにもお会いして来ました。



 これは何が困るかと言うと、単純に趣味や運動と言われても、何をしたらいいかわからなかったり、自分に馴染みのある対処チャンネルに合わない活動を言われたままにやってみても続かないということがあるからです。


 例えば「韓流のドラマを観ることが大好きなぐらいで趣味はないです」と言われる方がいますが、韓流ドラマでも十分立派な「想像」の対処チャンネルの活用です。



 無理に何か新しいものを加えたりしようと焦る必要はないし、何かを始めるにしても、自分の馴染みのあるチャンネルに関係するものから増やしたり、広げて行ったりするのが良いです。



 そのうえで、あまりこれまで意識したり使わないでいたチャンネルに関しても少し挑戦して活性化を図るというのが望ましいのではないかと思います。



 大切なのは、誰もが6つの生きる力チャンネルを持っていて、そのチャンネルの発揮の仕方が人によって違っていて、それが自分らしさとなっているということです。まさに「みんな違ってみんないい」ということです。



 自分にないものを探すのではなくて、すでにあるものに気づき、活用できるようにしていくことで、様々な危機やストレスを乗り越えていく支えとしていくことができるようになります。



 アイプレゼンスコンサルティングでは、あなたの強みの対処チャンネルを発見、再発見し、自由自在に活用できるようにサポートをいたします。



◎自分らしさの正体は、チャンネルのバラエティ


帰って来たPCと共に。BASIC-Ph研修の振り返りレポート作成中(写真は高野山の宿坊)



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